Canvaの使い方講座へようこそ!Canvas大学学長のあずまです。
近年、デザインがビジネスや日常生活においてますます重要な役割を果たすようになっています。そんななか、使いやすくかつ豊富なデザイン機能を持つ「Canva」は、多くのユーザーにとって欠かせないツールとなっています。
本講座では、Canvaの「共有」機能に焦点を当て、その使い方やメリット、効果的に利用するためのヒントを徹底解説します。Canvaを利用している個人ユーザーや企業のチームが、どのようにしてこの機能を活用し、効率的なデザイン作業を行っているのかを深掘りしていきます。
Canvaとは?
まず、Canvaについて簡単におさらいしましょう。Canvaは、オーストラリア発のオンラインデザインツールで、デザイン経験のない人でも簡単に美しいグラフィックを作成できるプラットフォームです。テンプレートが豊富で、ドラッグ&ドロップ方式を採用しているため、直感的にデザイン作業を進められます。ビジネス用途だけでなく、SNS投稿やプレゼン資料、名刺など、さまざまな場面で活躍する多用途なツールです。
そんなCanvaが提供する数多くの機能の中で、今回注目するのが「共有」機能です。この機能により、デザインの共有が格段に楽になり、チームメンバー間の連携もスムーズになります。
Canvaの共有機能一覧と使い方、メリット・デメリット
Canvaの共有機能は、作成したデザインを他のユーザーと簡単に共有し、共同編集ができる便利な機能です。
チームでのプロジェクトや、外部クライアントとのやりとりにおいて、デザインをリアルタイムで共有し、変更を加えることが可能です。共有方法によっては公開したくないデザインが他の人に見られてしまうこともありますので、共有方法の違いと具体的な手順を理解してから使いましょう。
Canvaで作成したデザインの共有方法には以下の4種類があります。
→指定の共有方法を知りたい方は上記をクリックするとジャンプできます。
それでは各共有オプションについて詳しく説明していきます。
共同編集可能なリンクを共有する
このオプションを使えば、リンクを受け取った人がデザインに対して直接編集を行うことができます。
特に、チームメンバー全員でデザインを作り上げるプロジェクトでは、この機能が非常に役立ちます。
誰でも自分の役割に応じてデザインを更新し、リアルタイムでフィードバックすることが可能です。
編集リンクを作成する手順は非常にシンプルです。
この方法で共有されたリンクを使用すると、受信者はCanvaアカウントを持っている場合、直接編集できます。また、Canvaアカウントがない場合でもリンクからアカウントを作成するよう促されるので、簡単に参加できます。
メリット
- 即時フィードバックと修正が可能
- デザインの進捗をリアルタイムで確認できる
- 複数人での同時編集が可能
注意点
- 間違ってリンクを拡散すると、意図しないユーザーにも編集される可能性があるので、リンク管理には注意が必要です。長期的に編集し続けるデザインの場合、後述する特定のユーザーのみアクセスできる設定にするか、チームを作成して共有しましょう。
閲覧専用、またはコメントのみリンクの作成
「閲覧専用リンク」「コメントのみリンク」は、デザインを他のユーザーに見せたいが、編集を許可したくない場合に有効です。たとえば、クライアントにデザインの進捗を確認してもらいたい時や、同僚に確認してもらう際に使用されます。編集権限がないため、デザインの変更リスクを回避しながら進捗を共有するのに最適です。
閲覧専用、またはコメントのみリンクの作成するには、上記同様の手順で進め、コラボレーションリンク下の権限を「表示可」「コメント化」に設定するだけです。(コメント化にすると、デザイン上でフィードバックを受けることができます)
メリット
- デザインの不意な編集を防止
- 進捗確認やフィードバックを安全に得られる
注意点
- あくまで閲覧やコメントの書き込みのみを許可しているため、他のデザイナーや編集者と共有して調整したい場合には向きません。
3. 特定のユーザーのみアクセスできるようにする
Canvaの共有機能では、特定のユーザーやメールアドレスを指定してデザインを共有することもできます。リンクの拡散を防ぎたい場合や、限られたメンバーだけにアクセス権を与えたい場合に有効です。
権限設定では編集可能か閲覧のみかを選ぶことができます。また、会社内でチーム登録をしている場合は、メールあどれではなく名前やグループを選択することも可能です。
メリット
- セキュリティが高い
- 特定のメンバー間でのやりとりが円滑
注意点
- メールアドレスの入力ミスには注意が必要
4. チームに共有【有料プラン】
Canvaにはチーム機能があり、あらかじめ設定したチームメンバーとデザインを共有できます。特に企業やプロジェクトチームでCanvaを活用している場合、この機能を利用すれば、各メンバーが常に最新のデザインにアクセスでき、迅速な共有が可能です。
チーム内でのデザイン共有は、まずはじめにチームを作成後メンバーを招待してからデザインを共有します。
さきほど作成したチーム名を入れて共有する
- 「共有」ボタンをクリックし、「チームで共有」を選択します。
- その後、チームメンバーがアクセスできる権限(閲覧のみ、編集可能など)を選択します。
メリット
- 組織的なコラボレーションがスムーズ
- 全員が常に最新のデザインにアクセス可能
注意点
- 大人数のチームでは、デザイン変更の監視や管理が難しくなることもあるため、ガイドラインを設定することが重要です。
Canvaで共有または編集できない場合の対処法
よくある質問として、共有する側からは「手順通りしたのに共有できない」、共有を受けた側からは「編集できない」などの声をいただくことがあります。
ほとんどのケースは設定ミスですが、意外と前提条件を知っていないと分からない落とし穴もありますので、Canvaで共有または編集できない場合の対処法についても説明します。
Canvaで共有できない場合の対処法
共有する側で困っている場合、以下いずれかの原因が考えられますので、一つずつ確認していきましょう。
- 招待したメールアドレスが誤っている場合
- フォルダーを共有しようとしているユーザーがチームのメンバーでない場合
- チーム管理者がデザインの共有を制限している場合
前提条件として、フォルダーを共有するには、該当するユーザーをチームに招待する必要があります。
また、チーム管理者がデザインを共有している場合は共有できない原因に気づきにくいため、原因が分からない場合は一度チーム管理者に問い合わせましょう。
Canvaで編集、コメントできない場合の対処法
共有を受けた側で困っている場合、以下いずれかの原因が考えられますので、一つずつ確認していきましょう。
- 付与されているアクセス権の設定が [編集] ではなく[表示] または [コメント] になっている
- デザインが別のチームまたはアカウントと共有されている
- 共有されたデザインに、チームに属していないメンバーが表示できないカスタムフォントが含まれている場合
いずれにせよ共有を受けた側が原因となることは基本的にありませんので、共有してくれた方に上記原因について確認してもらい、再度編集またはコメントできないか試してみましょう。
特にカスタムフォントの問題は気づくことが難しいため、一度カスタムフォントを入れていないデザインで共有を受けて原因を切りけることをおすすめします。
Canvaで共有されたデザインを削除する方法
こちらもよくある質問として、共有されたデザインを削除(非表示)にする方法がないか、というものです。
共有されたデザインを勝手に削除できると問題となるため、以前はどうしようもありませんでしたが、2024年現在では非表示にすることができるようになりました!
共有されているデザインの右上に表示される「…」をクリックして、「非表示」を選択
Canva共有機能の活用例
Canvaの共有機能は、さまざまな場面で効果を発揮します。ここでは、その具体的な活用例を紹介します。
1. マーケティングチームで活用事例
マーケティングチームはしばしば、キャンペーンやSNS投稿用のデザインを迅速に作成し、複数のメンバーで確認・修正する必要があります。Canvaの共有機能を活用すれば、全員がリアルタイムでデザインにアクセスし、効率的に修正が進むため、迅速な対応が可能です。
2. クライアントとのデザイン確認事例
デザインエージェンシーなどでは、クライアントにデザイン案を共有して確認を得る作業が頻繁に発生します。この際、閲覧専用やコメント化リンクを使えば、クライアントにデザインを見せつつ、編集リスクを排除することができ、フィードバックのやり取りもスムーズです。
3. 教育現場でのプロジェクト作業事例
教育の現場では、学生たちが共同でプレゼン資料やポスターを作成することがあります。Canvaの共有機能を使うことで、学生同士が離れた場所にいても共同で作業ができ、個別に作業内容を分担して進めることが可能です。
共有機能を最大限に活用するためのヒント
1. 権限の管理を徹底する
デザインの共有時には、アクセス権限の設定が非常に重要です。誤って全員に編集権限を与えてしまうと、意図しない修正が加わる可能性があります。閲覧のみや特定のメンバーにのみ編集を許可するなど、適切な権限管理を心がけましょう。
2. コメント機能を活用する
Canvaにはコメント機能があり、デザインに対してフィードバックを残すことができます。チームメンバーが個別にデザインを変更するのではなく、コメントで意見を出し合いながら修正を進めることで、効率的なコミュニケーションが可能です。
3. バージョン管理を忘れずに
複数人でデザインを編集していると、時には以前のバージョンに戻したいという場面も出てきます。Canvaは自動的にデザインのバージョンを保存してくれるため、有料版であればいつでも過去のバージョンに戻ることができます。ただし、複雑なプロジェクトでは、意図的にバージョンを記録しておくことが重要です。
本講座 まとめ
Canvaの共有機能を活用することで、チームやクライアントとのデザインプロセスが格段にスムーズになります。
特に、リアルタイムでの共同作業やフィードバックのやりとりが効率化され、プロジェクトの進行スピードが向上します。Canvaを使いこなすためには、共有オプションや権限設定を適切に活用し、チームや個人のニーズに合わせた運用を行うことが大切です。
これからCanvaを使ったデザイン作業を行う際は、ぜひ本記事で紹介した共有機能を活用してみてください。
それでは本日の講座、「Canvaで共有する4つの方法を公式より分かりやすく徹底解説」は以上です。
ここまでお時間いただき、ありがとうございました。